Britten, Edward Benjamin (ブリテン、ベンジャミン)
England / 1913.11.22 Lowestoft, Suffolk  -  1976.12.4 Aldeburgh, Suffolk
**[名実ともに20世紀イギリスを代表する作曲家。『青少年のための管弦楽入門』や『シンプル・シンフォニー』といった作品は日本でも広く親しまれている。]



●管弦楽曲・協奏曲
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シンフォニエッタ Op.1 (1932) [Chamber]
シンプル・シンフォニー Op.4 (1933-34) [Str]
 Simple Symphony
※10代前半の頃に作曲した習作の素材に基づく。弦楽四重奏でも演奏可。
ソワレ・ミュジカル Op.9 (1936) [Orch]
 Soirées musicales
※ロッシーニの作品『音楽の夜会(Soirées musicales)』がベースとなっている。
フランク・ブリッジの主題による変奏曲 Op.10 (1937) [Str]
 Variations on a Theme of Frank Bridge
カナダの謝肉祭 Op.19 (1939) [Orch]
 Canadian Carnival
シンフォニア・ダ・レクイエム Op.20 (1939) [Orch]
 Sinfonia da Requiem
※日本皇紀2600年奉祝曲のひとつとして作曲されたが、様々な事情が絡み演奏拒否に遭った。日本初演は終戦11年後の1956年2月18日。ブリテン自身の指揮、NHK交響楽団の演奏による。
マチネ・ミュジカル Op.24 (1941) [Orch]
 Matinées musicales
18の弦楽器のための前奏曲とフーガ Op.29 (1943) [18Str]
4つの海の間奏曲 Op.33a (1944) [Orch]
 Four Sea Interludes
※オペラ『ピーター・グライムズ』より。
パッサカリア Op.33b (1945) [Orch] ※同上。
青少年のための管弦楽入門 Op.34 (1946) [Orch]
 The Young Person's Guide to the Orchestra
※オリジナルは教育用映画のための音楽。主要主題はヘンリー・パーセルの劇音楽『アブデラザール』のロンドに基づく。
イギリス民謡組曲「過ぎ去りし時...」 Op.90 (1966,74) [Orch]
 A Time There Was...
ピアノ協奏曲 Op.13 (1937-38,45) [Pf/Orch]
ヴァイオリン協奏曲 Op.15 (1939,50) [Vn/Orch]
クラリネット協奏曲 (1942-43) [Cl/Orch] ※第1楽章が書かれたのみで未完。後にブリテンのスケッチを基にコリン・マシューズにより第2楽章以降の補筆が行われた。
若きアポロ Op.16 (1939) [Pf/SQ/Str]
 Young Apollo
ディヴァージョンズ Op.21 (1940) [Pf(Left)/Orch]
 Diversions
スコットランドのバラード Op.26 (1941) [2Pf/Orch]
 Scottish Ballad
チェロ交響曲 Op.68 (1963) [Vc/Orch]
 Cello Symphony

●室内楽曲
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弦楽四重奏曲 ヘ長調 (1928)
弦楽四重奏曲 ニ長調 (1931)
弦楽四重奏曲第1番 ニ長調 Op.25 (1941)
弦楽四重奏曲第2番 ハ長調 Op.36 (1945)
弦楽四重奏曲第3番 ト長調 Op.94 (1975)
チェロ・ソナタ ハ長調 Op.65 (1961) [Vc/Pf]
幻想四重奏曲 Op.2 (1932) [Ob/Vn,Va,Vc]
ヴァイオリンとピアノのための組曲 Op.6 (1934-35) [Vn/Pf]
ラクリメ~ダウランドによる歌曲の投影 Op.48 (1950) [Va/Pf]
 Lachrymae, Reflections on a song of Dowland
※1976年ヴィオラと弦楽合奏用に編曲。
オヴィディウスによる6つの変容 Op.49 (1951) [Ob]
 Six Metamorphoses after Ovid
無伴奏チェロ組曲第1番 Op.72 (1964) [Vc]
ジェミニ・ヴァリエーションズ Op.73 (1965) [Fl/Vn/Pf(4Hands)]
 Gemini Variations
無伴奏チェロ組曲第2番 Op.80 (1967) [Vc]
無伴奏ハープ組曲 Op.83 (1969) [Hrp]
無伴奏チェロ組曲第3番 Op.87 (1972) [Vc]

●ピアノ曲
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12の変奏曲 (1931)
組曲「休日の日記」 Op.5 (1934)
 Holiday Diary
ソナティナ・ロマンティカ (1940)
 Sonatina romantica
2台のピアノのための2つの小品 Op.23 (1940-41)
ノットゥルノ (1963)

●歌曲
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私たちの狩りをする祖先 Op.8 (1936) [Sop/Orch]
 Our Hunting Fathers
この島国で Op.11 (1937) [Sop/Pf]
 On this Island
イリュミナシオン Op.18 (1939) [Sop/Str]
 Les Illuminations
ミケランジェロの7つのソネット Op.22 (1940) [Ten/Pf]
セレナード Op.31 (1943) [Ten/Hr/Str] ※1986年に追加曲『深紅の花弁は眠りにつき(Now Sleeps the Crimson Petal)』が発見された。
ジョン・ダンの聖なるソネット Op.35 (1945) [Sop/Pf]
 The Holy Sonnets of John Donne
カンティクル第1番「愛する者は我がもの」 Op.40 (1947) [Alt,Ten/Pf]
 My beloved is mine
カンティクル第2番「アブラハムとイサク」 Op.51 (1952) [Alt,Ten/Pf]
 Abraham and Isaac
冬の言葉 Op.52 (1953) [Sop/Pf]
 Winter Words
カンティクル第3番「なおも雨は降る」 Op.55 (1954) [Ten/Hr/Pf]
 Still Falls the Rain
中国の歌 Op.58 (1957) [Sop/Pf]
 Songs from the Chinese
ノクターン Op.60 (1958) [Ten/Chamber] ※伴奏は弦楽と7つの楽器。
ヘルダーリンの6つの断章 Op.61 (1958) [Vo/Pf]
 Sechs Hölderlin-Fragmente
ウィリアム・ブレイクの詩と格言 Op.74 (1965) [Bar/Pf]
 Songs and Proverbs of William Blake
この子供たちは誰か? Op.84 (1969) [Ten/Pf]
 Who are these Children?
カンティクル第4番「東方の博士の旅」 Op.86 (1971) [C.Ten,Bar/Pf]
 The Journey of the Magi
カンティクル第5番「聖ナルキッソスの死」 Op.89 (1974) [Ten/Hrp]
 The Death of Narcissus
誕生日のお祝い Op.92 (1975) [Vo/Hrp]
 A Birthday Hansel
※声域は高音域と指定されている。
カンタータ「フェードラ」 Op.93 (1975) [Mez/Chamber]
 Phaedra

●合唱曲
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聖母への讃歌 (1930,34) [Chor]
 Hymn to the Virgin
みどり児はお生まれになった Op.3 (1933,55) [Chor]
 A Boy Was Born
※少年合唱、男声・女声合唱の編成。任意でオルガンの伴奏が加わる。
金曜日の午後 Op.7 (1933-35) [ChildrenChor/Pf]
 Friday Afternoons
テ・デウム ハ長調 (1934)
英雄たちのバラード Op.14 (1939) [Ten(orSop),Chor/Orch]
 Ballad of Heroes
聖チェチーリア讃歌 Op.27 (1942) [Chor]
 Hymn to St. Cecilia
祝祭カンタータ「子羊によりて喜べ」 Op.30 (1943)
 Rejoice in the Lamb
リトル・マスグレイヴとレディ・バーナードのバラード (1943) [MaleChor/Pf]
 The Ballad of Little Musgrave and Lady Barnard
羊飼いのキャロル (1944) [Chor]
 A Shepherd's Carol
祝祭テ・デウム Op.32 (1944) [Chor/Org]
 Festival Te Deum
カンタータ「聖ニコラス」 Op.42 (1948)
 Saint Nicolas
春の交響曲 Op.44 (1949) [Soloists,Chor/Org]
 Spring Symphony
5つの花の歌 Op.47 (1950) [Chor]
 Five Flower Songs
ミサ・ブレヴィス ニ長調 Op.63 (1959)
戦争レクイエム Op.66 (1960-61) [Soloists,Chor/Orch/Org]
 War Requiem
詩篇第150番 Op.67 (1962)
カンタータ・ミゼリコルディウム Op.69 (1963)
 Cantata misericordium
劇場の建設 Op.79 (1967) [Chor/Orch/Org/Band]
 The Building of the House
少年十字軍 Op.82 (1968) [ChildrenChor/Perc/Org/Pf]
 Children's Crusade
聖と俗 Op.91 (1974-75) [Chor]
 Sacred and Profane
歓迎の頌歌 Op.95 (1976) [ChildrenChor/Orch]
 Welcome Ode

●舞台音楽
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オペラ『ポール・バニヤン』 Op.17 (1941)
 Paul Bunyan
オペラ『ピーター・グライムズ』 Op.33 (1944-45)
 Peter Grimes
※最も成功を収めたオペラ。ブリテン自身の指揮による録音あり。日本初演は1956年。
オペラ『ルクレティアの凌辱』 Op.37 (1945-46)
 The Rape of Lucretia
オペラ『アルバート・ヘリング』 Op.39 (1946-47)
 Albert Herring
オペラ『乞食オペラ』 Op.43 (1948)
 The Beggar's Opera
※原作:ジョン・ゲイ
オペラ『オペラを作ろう(小さな煙突掃除)』 Op.45 (1949)
 Let's Make an Opera (The Little Sweep)
オペラ『ビリー・バッド』 Op.50 (1951,64)
 Billy Budd
※1964年の改訂で4幕から2幕になった。
オペラ『グロリアーナ』 Op.53 (1953)
 Gloriana
※交響組曲(Op.53a)あり。
オペラ『ねじの回転』 Op.54 (1954)
 The Turn of the Screw
※原作:ヘンリー・ジェイムズ
オペラ『ノアの洪水』 Op.59 (1957)
 Noye's Fludde
オペラ『夏の夜の夢』 Op.64 (1960)
 A Midsummer Night's Dream
オペラ『カーリュー・リヴァー』 Op.71 (1964)
 Curlew River
※「教会上演用寓話」とある。ブリテンが実際に日本で鑑賞した能楽『隅田川』を原作とする。
オペラ『燃える炉』 Op.77 (1966)
 The Burning Fiery Furnace
オペラ『放蕩息子』 Op.81 (1968)
 The Prodigal Son
オペラ『オーウェン・ウィングレイヴ』 Op.86 (1970)
 Owen Wingrave
オペラ『ヴェニスに死す』 Op.88 (1973)
 Death in Venice

●映画音楽
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王の切手 (1935)
 The King's Stamp
※ジョージ5世即位25周年記念作品。5分ほどの短編。
オーケストラの楽器 (1945)
 The Instruments of the Orchestra
※音楽教育用映画。『青少年のための管弦楽入門』の原型。